企業の本当に求める人材は転職ページにある
企業研究は新卒だけでなく転職サイトを見よう
就活においては、自分が行きたい会社に沿った履歴書を作成する必要があります。企業によって、求める人材が違うので、自己PRや志望動機などに工夫が必要だからです。間違っても、どの会社にも使えそうな、汎用的な履歴書で勝負してはいけませんよ。
その為には、その会社の理想とする人材をきちんと把握しておかなければなりません。
どんなに単純な業務であろうと、会社によって求める人材というのは違うのです。企業の求める人物像を把握する為に企業研究をするのです。
企業研究の際は、会社のホームページや採用サイトの募集要項などからデータを集めると思いますが、新卒サイトのページの場合、ほとんど有効なデータが無い場合があります。
私が新卒の時もそうでしたが、大抵どの求人票にも同じような事が書いてあります。
・チャレンジ精神のある方!〇〇を変えたい方!
・今までの常識にとらわれず、個性的な発想を持った方!
・何事も積極的に協調性を持って取り組み、夢を持った方!
まあおそらく、この3つでほとんど埋め尽くされているのではないでしょうか。これを見ただけで、その会社ごとの理想の人物像をイメージするのは正直難しいと思います。抽象的な内容だと、ただ業種が違うだけで、求める人材の違いが分かりにくいからです。
こちらはある会社の新卒採用の採用ページです。
一応会社名は伏せていますが、こちらは日本でも有数の大企業です。
とてもあっさりした内容なので、正直これでその会社独自の自己PRを作成するのは難しいと思います。ある意味、自由な発想で自己PRを埋め尽くす事は出来ると思いますが、どこで何のスキルが必要なのか書かれていないと、自分と会社との接点を見つける事が出来ないので、自分がこの会社で活躍しているイメージが描きにくいのです。
でもそんな時は、新卒ではなく中途の採用ページを見るといいのです。
こちらが、先程の会社の中途採用のページです。
もう同じ会社とは思えないほど詳細が記載されていますね。繰り返すようですが、二つとも同じ会社ですよ?
仕事内容・社風・求める人材も、対象となる方も明確に書かれているので分かりやすいですよね。重要なのは、必須条件と歓迎条件です。これを見ると、この会社ではどのような業務を行い、どのようなツールを使って、どのようなスキルが必要なのかが分かると思います。
もしここに、「対象応募年齢は29歳まで」という表記があった場合、入社してからの成長スピードや、周りの環境などもある程度イメージする事が出来るでしょう。それに対して、自分と企業との接点を見つけていけば、自分だけの自己PRや志望動機が描けるでしょう。
なぜ新卒もこのくらい明確に記載しないのかと言うと、企業は新卒を育てる必要があるからです。
育てるというのは、「自社に利益をもたらす人間」に育てるという意味です。そのためには、様々な角度から多くの応募を集め、適した人材を見極める必要があるのです。
やはり終身雇用の理念の基に人を採用しており、最後までその会社に居る事を前提に採用をしています。偏った人間よりも、フレキシブルに対応してくれる方を求めているのです。
新卒の段階で、「私は今まで〇〇が得意なので、御社ではそれを活かした〇〇しかやりたくありません」という人がいた場合、そんな人材は企業としては不要です。例としては極端ですが、そもそも大学で培った知識や技術だけで賄るのであれば、就職なんてする必要がありません。
会社というのは、本人が学校で習った事や、やりたい事をしてもらう場ではありません。あくまでも利益を出すのが目的です。
ちなみにアメリカの場合、終身雇用や企業が人を育てるという概念が無く、完全に個人の実力主義です。新卒も中途も、その仕事に対する専門的な経験や知識が求められます。ですので、就活をする前に、まずは自分が希望する仕事のスクールに通うか、直接経験を積むことが必要です。
アメリカではフリーランスとして活躍する方も多く、平均勤続年数は3~4年です。日本でも、近年フリーランスとして働く方が増えており、新しい生き方として注目されています。
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