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求人票で本当のメリットを見極めるポイント

本とノート

メリットとベネフィットの違いとは

企業の求人票を見ると、色々な福利厚生やキャッチフレーズがあります。求人票は文字数が限られている場合が多く、重要な情報が凝縮されており、企業の特色が1番出る部分なのです。求人票の中でも多いのが、「未来の店長候補を募集しています」「理系文系不問です」「どなたでも活躍出来ます」、このようなキャッチフレーズです。

求職者の方は、それらのフレーズに何らかのメリットを感じて応募すると思いますが、果たしてそれは本当に「メリット」でしょうか?実は皆さんがメリットだと感じている事は、大抵はただの「会社の特徴」でしかないのです。

就活における企業選びで大事なのは、メリットではなくベネフィットです。

メリットとベネフィットをよく混同している方がいますが、その違いを正しく理解しておきましょう。そうすれば、自分にとって良い変化や利益をもたらす求人票が分かるようになるからです。

■メリットとは、商品のウリや特徴の事です。

■ベネフィットとは、その結果得られる変化や利益の事です。

メリットとベネフィットの違い

例えば、あなたが携帯を買いに携帯ショップに行った際に、店員さんにこう言われたとします。

①「この携帯は容量が256GBもありますよ」
②「更に一眼レフ機能も付いていますよ」
③「前回の機種よりも更に薄くて軽いですよ」
④「この携帯は最新バージョンです」

これらは全てメリットです。商品の特徴ですね。

それに対し、ベネフィットというのは、

①「256GBもあるので、画像や動画をたくさん保存する事が出来ますし、結果的に長く使えますよ」
②「一眼レフ機能があるので、本格的な写真を撮る事が可能ですし、撮った写真の用途が更に広がりますよ」
③「薄くて軽いので、使いやすく持ち運びにも便利ですし、すぐに取り出せますよ」
④「最新なので、色々な機能が追加されましたが、動作が遅く古いアプリは使えません」

これがベネフィットです。ベネフィットは商品のメリット(特徴)によって、もたらされる(得られる)変化や利益の事です。①~③は明らかにベネフィットですが、④はどうでしょうか?一概にベネフィット(利益)とは言えませんよね?

この様にメリットではなくベネフィットが分かれば、自分にとって一見利益がありそうな事でも、実際はそうでない事が分かるのです。その違いが分かれば求人票を見る時にとても役立ちます。

求人票は殆どがベネフィットではなくただのメリット

メリットとベネフィットの違いが分かれば、就活の際に企業の求人票を見た時に、自分にとって本当に利益のある内容が読み取れるはずです。

私がいつも不思議に思うのは、「未経験者歓迎!」というフレーズになぜか魅力を感じる方が多くいますが、それは明らかにベネフィット(利益)ではありませんよね。ただのメリット(特徴)です。いくら未経験可でも、何の成長もない職場では何も得られないまま無駄に時間だけが過ぎてしまいます。

当たり前の話ですが、新卒を含め殆どみんな未経験なのです。大事なのは未経験者を歓迎しているかどうかではなく、どのように成長出来るかという事です。

企業を決める際の3つのポイントはこちら

ベネフィットの例

「未経験歓迎」はベネフィットではありません。その求人票に、「未経験歓迎!研修制度により〇〇年後に〇〇の資格が身につき、〇〇として活躍出来ます!」と書いてあれば、まさしくそれがベネフィットなのです。

それに似た解釈の例として、「ウチの会社は入社してすぐにリーダーになれます」、「ウチは理系文系不問です」、「報奨金制度あり」、「5年連続黒字です」、これらもただのメリットですね。ベネフィットではありません。

「将来起業したい人は実力次第で入社数年でリーダー(店長)になれますし、経営のいろはを学ぶ事が出来ます。」これは明らかにベネフィットですね。「将来起業したい人」というターゲットと利益が一致しているからです。

「理系文系不問」ではなく、「充実した研修制度があり、〇〇の基礎から行いますので、入社して〇ヵ月で理系文系の差は埋まります。」と書いてあれば明らかにベネフィットです。

「報奨金制度あり」だけだと、実際は誰も取得していなくても制度として成立してしまうので、「入社して〇ヵ月で〇割の社員が報奨金を取得しています。」と書いてあればベネフィットです。

「ウチの会社は5年連続黒字です」。だから何?という感じですよね(笑)

「毎年黒字を達成しており、社員に賞与を〇〇%還元しています。」、これがベネフィットです。

ポイントとしては、〇〇の部分には数字が入るでしょう?ビジョンや方針を出来るだけ分かりやすく数値化して記載している企業を選ぶ事です。数値化されていれば、自分が利益だと感じる基準が分かるので、他社とも比較しやすくなるのです。

これで求人票を見る際のメリット(特徴)とベネフィット(利益)のコツが掴めたでしょう。ベネフィットを追及する事で、自分が利益・不利益だと感じる基準も分かるようになります。その結果、自分がどんな業界・職種・職場で働きたいのかが明確になってきますよ。

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木山智義のプロフィール

株式会社ハイストリート

 

筑波大学大学院 生命環境科学研究科 博士前期課程修了
株式会社ハイストリート 代表取締役
東京のIT企業にて年間300人以上の方と面接を行っており、会社を経営しながら、採用コンサルタント、統計アナリストとして活動しております。

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