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就活で天職に辿り着くために必要な適応力とは

進化論

身の丈に合わない就活

先日、大学生との面接の際のエピソードです。

学生「私は大学で経営学を専攻しています。私には経営の知識もあり、経営者になりたいと思っています。なので私を経営者として採用して下さい。」
私「うーん。。。。経営学というのはあくまで体系化された学問であって、学問として修める事に意味はありますが、実際の経営に役立つかどうかは別です。まずは現場で一から経験を積まないと。というか無理だと思いますよ。」

その時は私もとっさに答えましたが、これが全てを物語っているのではと思います。学校で学ぶ事自体に意味はあっても、学問が社会で役立つかどうかは「別の問題」なのです。私の周りは経営者だらけですが、MBA(経営学修士)取得者なんてほぼ皆無です。本当に経営を学びたいのであれば、実際に起業して実践で学ぶ事が1番なのです。

それまで何も考えずに生きてきた人でも、何故か就活になると急に人生のテーマが「やりたい事」になってしまう人が多く、その結果自分の身の丈に合わない就活になってしまうのです。マンガや音楽等の影響で、「やりたい事をするのがカッコいい」という若者特有の偏ったバイアスがあるからでしょう。夢を持つ事も大事ですが、夢は誰もが持てるわけではありません。「夢がある状態」というのは自信と実績が伴っている状態の事なのです。就活で重要なのは学歴ややりたい事ではなく「天職」に辿り着く事なのです。

なぜ働くのか?働く意味とその理由とは

天職とはやりたい事ではない

【天職の意味】
① 天から命ぜられた職の意。
  神聖な職務。特に、天子が国を治める職務。天子としてのつとめ。
 ※集義和書(1676頃)一五「人君の天職あり、人を愛するを以て心とす」 〔孟子‐万章・下〕
②生まれながらの性質に合った職業。

どんな人にも天から与えられた「天職」というものが必ずあります。何のとりえもない私にもあるくらいなので、これは絶対にあると断言出来ます。ただ天職というのは決してやりたい事ではなく、自分の適性性質に合った職業、要は得意な事を活かせる仕事の事なのです。得意な分野で実績を積めば、後から「本当にやりたい事」が必ず見えてくるので大丈夫です。実績も無いのにいきなり「やりたい事」に拘るから迷走してしまうのです。

就活でやりたい事を優先してはいけない理由

重要なのは自己分析と天職へのアプローチであって、天職に辿り着けない人のリスクヘッジとして学歴や就活というものがあるのです。リクルーターの私が言うべき事ではありませんが、本来そんなものは人生の優先順位としては二の次であって学歴はただの保険です。どんなにいい保険でも、保険が人生を充実させてくれたり新たな価値を与えてくれる事はありません。だから何も無い人ほど学歴や企業規模など「本質以外の事」に拘るのです。

天職に辿り着くには柔軟な考えが必要

ただ天職に辿り着くには様々なトライ&エラーも必要となります。と言ってもそれは辛い事ではなく、若いうちはその苦労よりも喜びや成長実感の方が上回ります。だから10代20代をどう生きるかでその後の人生が大きく変わってくるのです。メジャーでも活躍したイチロー選手は元々はピッチャーでしたが、ピッチャーとしては特に際立った能力が無く、どの球団からもオファーがありませんでした。しかし唯一オリックスという球団が、「バッターとして育てれば何とかなるかもしれない」という事でドラフト4位でプロ野球入りし、バッターとしてその才能を開花させたのです。もしイチロー選手がやりたい事や行きたい球団に拘っていたら、野球選手として成功する事が出来たでしょうか。これが天職です。

「生き残る種は最も強い物でもなければ、最も知的な物でもない。
 唯一生き残るのは、最も変化に適応出来る種である」
ダーウィン「進化論」より

勿論実力や能力も大切なのですが、それ以上に重要なのは柔軟でポジティブな「考え方」なのです。面接ではその考え方を見られているのです。業務に必要な知識やスキルは研修で誰でも身に付きますが、コミュニケーション能力・ポジティブさ・柔軟な思考などは研修ではどうにもならないからです。

ライオンや虎やゴリラなどはいくら強くても適応力が無いので、所詮人間が保護してあげないと絶滅してしまうのです。生物としての強さとは「能力の高さ」ではなく「適応力」なのです。いくら能力が高くても、環境に適応出来ない限りその能力を発揮出来ないからです。これは進化の歴史が証明している以上、生きていく上での本質ではないでしょうか。 

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木山智義のプロフィール

株式会社ハイストリート

 

筑波大学大学院 生命環境科学研究科 博士前期課程修了
株式会社ハイストリート 代表取締役
東京のIT企業にて年間300人以上の方と面接を行っており、会社を経営しながら、採用コンサルタント、統計アナリストとして活動しております。

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