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新卒でサービス業はお勧めしない理由

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サービス業は個人の能力と売上との関連性が薄い

私はITの会社を経営していますが、世の中のお仕事には、IT系・ものづくり系・サービス系・営業系など様々な仕事があります。勿論、どれがラクだとか、どれを選んだら正解という事はありません。人には向き不向きがありますし、どの仕事にも一長一短があります。

どうしてもやりたい仕事がサービス業という方は全く問題ありません。立派な仕事ですし、誇りを持ってその仕事に取り組めばいいと思います。しかし、「就活で何がやりたいか分からないけど、サービス業なら出来そう」という方には絶対にお勧め出来ません。

理由としては、そもそもそんな動機の人は長続きしないでしょうし、何のスキルも得られないまま時間だけが過ぎていくので、気が付く頃にはサービス業以外の選択肢が無くなってしまうのです。

サービス業に向いている人というのは、人材の育成や組織のマネジメントが出来る人です。コミュニケーション力が高いというだけでは上にはいけません。

AIの登場により様々な業務は自動化され、今後多くの仕事が無くなると言われています。人工知能を搭載した自動運転の普及により、タクシーの運転手やバスの運転手のような仕事は確実に無くなるでしょう。世の中の自動化が進む中で、これからも活躍出来る仕事というのは、新しい価値を創造する事が出来る仕事です。レジ打ちの様な単純作業の仕事は無くなる可能性も高いですし、サービス業は個人の能力が高いほど売上が上がるという訳ではないのです。

志望理由で、「アパレルの仕事をしているのですが、自分の能力と売上との関係性に疑問を感じており、もっと自分の能力を発揮する事で社会に貢献したいと思い御社を志望致しました。」と面接で答える方はとても多いのです。

欲しい商品が店舗よりネットの方が安く売っていたら、わざわざお店まで行って購入しますか?

殆どの方はネットで購入しますよね。しかもその方がポイントが付く場合だってありますし、行く手間も省けますし、購入履歴からお財布の管理も出来たりします。

本当に店舗にしか置いていない限定商品だったり、どうしても試着しないといけない商品なら別ですが、正直店員さんが誰であろうと売上は変わらないのです。あの店員さんがいるからという理由で、わざわざ違う店舗で購入するケースは稀にしかありません。

サービス業の場合、個人の能力と売上との関係性が薄く、どちらかというと商品・サービス・ブランドが持っている「集客力」が売上に直結しているのです。

業界によって離職率に差がある理由~サービス業の特色~

専門性よりも汎用性のあるスキルを身につける事が重要

スキルには大きく分けて「専門スキル」と「汎用スキル」の2種類があります。専門スキルとは、その業界・その会社に特化した専門的なスキルです。汎用スキルとは、様々な用途や需要があり、どんな仕事の場面でも必要とされるスキルです。

この2つは両方あるに越したことはありませんが、圧倒的に大事なのは「汎用スキル」です。

よくアナウンサーがフリーになったというニュースを聞くでしょう。アナウンサーという職業は、専門スキルだけでなく、どこにでも使える「汎用的なスキル」が身につくからです。アナウンサーのお仕事は、日テレだろうとフジテレビだろうとやる事は基本的に同じです。であれば、当然その会社にこだわる必要はありませんよね。実力と人気さえあれば転職なんてし放題なのです。

私が就職相談を受けた際に、いつもIT業界をお勧めしているのもそれと同じ理由です。IT業界で経験を積めば、目の前の業務をこなしているだけで、自然と「汎用的なスキル」が身に就くからです。そこで得たITスキルはどこに行っても使えてしまいます。極端な事を言えば、3~4年も経験を積めば、恐ろしいほど転職が簡単なのがIT業界なのです。

「IT業界で経験を積めば転職に有利ですよ」なんて、私が本来言うべき事ではないのですが、ITエンジニアはそれだけ市場価値が高いという事を知ってほしいからなのです。「正しい就業感と市場価値」を知ってこそ仕事はライフワークに変わっていくのです。

ブラック企業を見分ける方法はこちら

「専門スキル」というのは、その業界というよりも「その会社」に特化したスキルなので、勿論あれば便利なのですが、あまり潰しがきかないという欠点があります。実はそれがサービス業の特徴なのです。その仕事をエンジョイしていれば良いのですが、最悪自分に合わない仕事をしぶしぶ続ける羽目になってしまいます。

それに対して「汎用的なスキル」というのはどこにでも役立ちます。という事は、今やっている事がそのまま経験として蓄積されていくので、日々業務をこなしているだけで自分の市場価値をどんどん高める事が出来るのです。当然仕事にも困る事はありません。その結果、常に多くの選択肢を持つ事が出来るのです。多くの選択肢とそれに見合った能力がある状態が「自由」なのです。

出来るだけ「汎用的なスキル」を得られる業界・職種を選ぶ事で、今後の視野が広がりますよ。
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木山智義のプロフィール

株式会社ハイストリート

 

筑波大学大学院 生命環境科学研究科 博士前期課程修了
株式会社ハイストリート 代表取締役
東京のIT企業にて年間300人以上の方と面接を行っており、会社を経営しながら、採用コンサルタント、統計アナリストとして活動しております。

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