仕事が出来る人と出世する人との違いは信頼関係
出世するためには仕事だけでなく信頼が必要
以前こちらで、「学生と違い社会人はスピードで評価される」という記事で、仕事が出来る人の特徴を書きましたが、仕事が出来る人と出世する人というのは、同じではありません。
もちろん出世するためには、仕事が出来る事も必要ではありますが、仕事さえ出来ればいいのであれば、そのやり方やキャリアは問わないという事になります。
人を出し抜く事しか考えていない人や、誰からも支持されない人がもしあなたの上司になった場合、あまりいい気はしないでしょう?
出世する人にあって、仕事が出来る人にないものとは、信頼です。
会社にとって、信頼のおける人間でないと、重要なポストは任せられないのです。入社して間もない人や、勤怠に難があったり、約束を反故にしたりするような人は、いくらバリバリ仕事が出来ても、それだけで会社から信頼を得る事は難しいのです。
信頼のある社員というのは、
・遅刻をせず体調管理がしっかり出来ている
・自分の事だけでなく周りの事にも気が配れる
・業務に素早く取り組み結果を出す
・約束は必ず守る
・自分から積極的に上司とコミュニケーションを取る
・上司に対するマナーや言葉遣いがきちんと出来ている
・社内のイベントや飲み会などには必ず出席する
これらの事が自然と出来る事が大事ですが、時には「あざとさ」も必要です。自分の行動が回りからどう評価されるか、そのメリットを意識しながら行動する事です。
太鼓持ちという言葉は、人にへつらい機嫌を取る事で、まるでおこぼれをもらう下人のような印象を持っているかもしれませんが、それは全くの誤解です。
太鼓持ちというのは、江戸時代にあった「幇間(ほうかん、たいこ)」という職業からきています。幇は、傍から助ける。間は、人と人の間、つまり人間関係を助ける仕事です。幇間は、接待の場でお客さん同士や、芸者との雰囲気が悪くならないよう盛り上げなければなりません。
しかしそれ以外にも、交渉の場でも常に周りに気を配るなどして便宜を図ったり、身分の高い人とも、ちゃんと話を合わせられるよう、普段から勉学に励む必要があったのです。
つまり、太鼓持ちは頭のいい人にしか務まらないのです。
頭のいい人は、それが一番自分にメリットがあるという事をちゃんと知っているのです。
もちろん仕事も大事ですが、普段からの言動や立ち振る舞いが上手な人というのは、会社から信頼を得る事が1番大事だという事を知っているからです。
信頼がある人は会社の問題点を知っている
ではなぜ信頼がある人が出世するのでしょうか?
信頼があれば、当然上司からも気に入られるので、色々なチャンスが舞い込んできます。その結果、重要なポストにも就けるでしょうし、信頼があれば色んな人脈も広がるでしょう。そして、信頼がある人は、その会社の重要な問題点を知っているのです。
というのも、会社としては自社の問題点を、そうやすやすと人に教える事はありません。本当にごく一部の人間しか知らない極秘情報といったところでしょうか。そんなのは自社の中でも、本当に信頼している人にしか絶対教えないでしょう?出世する信頼のある人は、その重要な問題点を知っているのです。
「仕事というのは、問題を解決する事」なのです。
もちろんそれは、トラブルを解消するという事だけでなく、広い意味です。単純に、生きる上で世の中に何も問題がなければ、企業の存在価値はありません。
会社で普段行われているルーティン作業の進捗や、開発能力の進歩の遅れ、業界やコンシューマーへのアプローチの仕方や、経営管理能力など、理想と現実とのギャップを感じるものがあれば、それは全て会社としての問題点です。
その中でも、重要な問題解決のプロセスをきちんと把握し、解決策を実行していける人が、会社にとって必要な人材であり、出世する人材です。
問題解決能力が養われてくると、今の時代に求められているニーズが分かるようになります。そのニーズをきちんと把握しているからこそ、最善の策を打ち出す事が可能なのです。
必ずしも、レベルの高い人間が出世する訳ではないのです。
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