就活におけるリーダーシップの活かし方

リーダーシップとは何か?
ここ近年企業におけるリーダー採用及び育成の需要がとても高まっており、リーダーの素質を持った方を積極的に採用する企業が増えています。以前、アスリートはセルフマネジメントに長けているという記事を書きましたが、リーダーの素質を持った方は就活にどのように活かす事が出来るのでしょうか。
まずリーダーシップの定義としては、
「リーダーシップとは、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で確立する事である。そしてリーダーはリーダーシップを仕事にする人の事である。」”ピーター・ドラッガー”
分かりやすく言うと、企業の社長や部活やスポーツのキャプテン、そしてサークルの部長などが当てはまると思います。ただそのような人はかなり限定的であり、よほどの才能がないとリーダーにはなれないような気がしてしまいますが、全くそんな事はありません。リーダーの素質は元から備わっているものではなく、日々の努力でいくらでも伸ばす事が可能なのです。
リーダーの特徴としては主に以下のようなものがありますが、これは就活の時点で全て備わっていなければならないというわけではありません。
・分かりやすい性格である
・いい意味で楽観的でポジティブ思考
・何事にも能動的に取り組む
・飲み会の幹事などが出来る
・コミュニケーション能力が高く、発信力がある
・自分だけでなく人の管理が出来る
・共同と強調を大事にする
・ソーシャルメディアを使いこなせる
・一皮むけた経験がある
この一皮むけた経験というのは履歴書や自己PRに活かす事が出来ます。私が一番評価しているのは、何かをゼロから立ち上げた経験がある方です。リーダーにとって行動力はもちろん大事ですが、これからの時代に必要なのはイノベーターです。新しい価値観を創造出来る方に向いているのです。
なぜリーダーシップを持ったリーダーが必要なのか?
リーダー採用・育成を実施する企業は、2010年以降急激に増加したと言われています。その主な背景としては、イノベーターの必要性です。
1950年代は戦後復興と創業の時代です。何もないところから全員がイノベーターとして一丸で事業に取り組み、成功体験を積んだ世代なのです。そして1970~80年代は高度経済成長期です。ビジネスモデルを自ら作り出し、戦後復興の勢いと日本の成長を肌で感じている世代です。そして90年代以降はバブル崩壊と低迷の時代です。そこから2010年までは「失われた20年」と言われています。現在では戦後に数多く存在していたイノベーターはもうおらず、決定権のある今の40代以上の世代は、危機感はあっても成功体験が無いので何も決めきれない世代なのです。
90年代までに求められていたリーダー像というのは、野心家・独創的な創業家・そしてカリスマ性です。当時は携帯やパソコンも無い時代ですので、紙媒体と電話とテレビのみで世の中にメッセージを伝えなければなりません。なのでリーダーにはとてつもないエネルギーと発信力が必要でした。以前はリーダーになれる人はとても限定的だったのです。
しかし2010年以降、この情報化社会に求められているのは、イノベーションや新たな価値の創造です。そのために求められるリーダー像というのは、未来をとらえる洞察力とソーシャルメディアへのアプローチです。以前の能力主義から概念主義へと変わってきているのです。
そして90年代から2010年までの失われた20年を経て、個人の好みや消費も細分化しており、その結果大きな流行やムーブメントが起きにくくなっています。要は分かりにくい時代だからこそ強い理念・新しい価値観を持ったリーダーが必要なのです。
リーダーシップを伸ばしたい・発揮したい人に向いている企業とは
リーダーシップを伸ばしたい方、リーダーシップを発揮したい方に向いている企業として理想的なのは、従業員の誰もがリーダーシップを持つ事ができ、「なぜこの仕事が必要なのか」を全員が理解し、いつでも議論出来る社風・社内環境・人間関係がある企業です。
それを就活で見つける事は大変だと思うかもしれませんが、意外と働いている社員の方を見れば一目瞭然なのです。ある有名なゲーム会社の社員の方とお話しした際に、「私はゲームを売っているのではなく、世界を驚かせる仕事をしています!」と言ってくれた言葉が未だに私は忘れられません。同じ仕事でも人によってやりがいやビジョンは全く違います。社員の声をきちんとホームページなどで打ち出している企業を重点的に見るようにしましょう。
サイバーエージェントという企業は、新入社員をいきなり子会社の社長に抜擢したり、新規事業をどんどん競い合う「あした会議」などの制度があり、それが社内にとても浸透しています。このように若手でもリーダーになれるチャンスがある企業はこれからもどんどん伸びていくでしょう。
ただ求人票によくある、明確な職種名や役職名を明示せずに、「リーダー候補、マネージャー候補募集!」というフレーズは大変注意が必要です。そもそもリーダーの定義は企業によって違いますし、何を求められているのかの真意が全く伝わってこないからです。こういう企業はリーダーを育てるための環境や制度が充実していない場合が多いのです。
そして注意しなければならないのが、求職者が求人票で一番見なければならないのは待遇ではなく「仕事内容」です。職場環境・待遇・就業場所などは変わりますが、仕事内容は変わらないからです。仕事内容に共感出来ない場合、いくら待遇が良くても仕事は絶対に長続きしません。やりたくもない仕事を続ける事で、それがいつか好きになったりやりがいを感じる事はありませんよ。
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