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グループディスカッションの目的と7つの対策ポイント

グループディスカッション

グループディスカッションは目立てば良いという訳ではない

グループディスカッション(グループワーク)は、多くの企業で取り入れられている選考方式ですが、「一体何を見られているの?」と思う方は多いと思います。

さすがにその場で何を意識すればいいかは聞けませんし、事前に分かっていても対策が難しいと思っている方が多いからです。

先に言っておきますが、張り切って常に1番前に出てくるような、ガツガツした目立ちたがり屋タイプの方は確実に落ちます。

そういう方は確かに優秀かもしれませんが、「人と協力する事が出来ない仕事力に欠けている人」という評価をされてしまうからです。

グループディスカッションというのは、企業が1人1人面接を行うのが面倒だからという理由で、一気に人を集めて比較対象を行う場ではありません。

グループディスカッションというのは、1人1人が違う役割をこなし、同じ目標に向かって、どれだけ協力し合えるかを見ているのです。

それはまさに、会社で働く事そのものをシミュレーションさせているのです。

全員が同じ目標を達成する為、同じ結論を導く為に、どれだけ協力体制を築く事が出来るかという「仕事力」が分かる選考方法なのです。

ただ、その「仕事力」というのは、個人面接では正直とても分かりずらいのです。

私は出来るだけフランクにカジュアルな形で面接を行いますが、年輩の重役クラスの方が目の前に6人程いる面接を想像してみて下さい。あなたはそこで普段通り話せますか?

おそらく事前に考えてきた事しか言えないでしょうし、個人面接というのは相手を緊張させるだけで、実際は何も本当の事が出てこないのです。その瞬間だけ取り繕った「嘘の自分」を見せられても、お互いにとっていい採用にはならないのです。

年の近い学生同士を自由にディベートさせる事で、マナーや礼儀作法、普段らしさも見れるので、企業は「隠せない本当の部分」を知る事が出来るのです。

グループディスカッションで見られている7つのポイント

企業によって採用基準は違いますが、グループディスカッションで見ているポイントというのは基本的には変わりません。その中で特に大事な7つのポイントを抑えておきましょう。

大事なのは与えられたテーマに対して、1人1人が違う役割をこなし、いかに協力し合えるかです。

①スピードや時間を意識して仕事が出来るか

たまにディベートが大いに盛り上がってしまい、時間内に結論まで終わらないグループがありますが、それは全員即刻アウトです。ビジネスにおいて「時間」というのはとても大事です。

学生のうちは「〇〇大学を出ました」のように純粋に質で評価されますが、社会人はスピードで評価されます。私は今までたくさんの優秀な方を見てきましたが、優秀な人というのは何事も早く、時間に正確なのです。

学生と違い社会人はスピードで評価される記事はこちら

②能動的に取り組み自分の役割を見いだせるか

ある人はリーダーシップを発揮して場をまとめるでしょう。ある人は協調性を持って取り組んだり、色んな角度から意見を述べる人もいるでしょう。

このような「自分の役割」というのは、勝手に人から割り当てられるものではありません。自分から会話に参加し、自分から取り組む姿勢があるからこそ、結果的に自分の役割を生み出すのです。この時に、失敗しても間違っていても一向に構いません。大事なのは自分から主体的に参加する姿勢なのです。

この部分で、仕事を指示されるまでやらない人と、自分から積極的に取り組む人が分かるのです。

③グループ(会社)の結果を第一に考えられるか

これは勝ち負けではありません。そして、誰の意見が一番正しいかという事でもありません。

自分がどれだけグループに協力し、有益な役割を担う事が出来るかを把握し、効率よく進めていく事が大切です。

なのに人の意見を聞かない方や、自分の意見を強引に押し通すような方は、いくら優秀でも企業としては不要な人材です。

④周囲に働きかける力はあるか

自分から意見を述べ合う行為を見る事で、その人にどれだけ積極性・主体性・自主性があるのかを企業は見ているのです。

実は、ディベートが始まる前からこのグループディスカッションの選考は始まっているのです。開始時間まで円卓に座って何もしてない人や、他の方と積極的に会話をしている人を、面接官は必ずチェックしています。

何度も言いますが、この選考はあえて自由にさせる事で、「隠せない本当の部分」を知る為に行っているのです。

私はよく合同企業説明会に参加しますが、私が数人の方に向けてプレゼンをしている間、何もせずに後ろの方で次の順番待ちをする方と、自分から積極的にその回に参加する方の2パターンがありますが、私は必ず自分から参加する方を評価しています。

⑤社会と向き合う能力を持っているか

知らない間に自分が世の中と孤立している事に気付かない方は意外にも多いのです。

そのような方は常識にも疎い部分があったりしますが、独特な雰囲気があったり、とても偏った考え方を持っている場合があります。

当然それは見た目にも表れます。そもそも見た目の雰囲気が流行やTPOに適さない方というのは、協調性が欠如している方だと面接官は判断します。

⑥論理的な思考回路を持っているか

話の論点を正確に捉え、自分の考えをきちんとまとめて、第三者に分かりやすく伝えるという論理的な思考回路が必要です。

たまに感情論で押し切る方がいますが、大事なのは個人の気持ちではなく、いかに協力して結論にたどり着けるかです。なぜ感情ではダメなのかというと、感情論だとその日の気持ちによって結論が変わってしますからです。

論理的思考や発言のポイントは、むしろ自分の主観を入れずに話す事です。

例えば、「サラダよりステーキの方が美味しい」というのは、世の中の心理をついているようにも思えますが、それはただ自分が思っているだけの主観に過ぎません。世の中にはそう思わない人もいるからです。

それに対し、「夏になると気温が上がる」というのは、自分の主観は入っていませんよね。「エアコンを付け過ぎると電気代が上がる」というのも自分の主観は入っていません。それを意識しながら組み立てていく事が論理的な思考に繋がります。

⑦ポジティブに向き合う事が出来る

「ポジティブ」という単語はこのサイトでは何度も出てきますが、本当にこれが1番重要です。

どんなに美人でも、どんなに勉強が出来ても、ネガティブな人は面接で必ず落ちます。

履歴書ではその方のレベルを判断しますが、面接ではポジティブかどうかを見ていると言っても過言ではないくらいです。

なぜかというと、ネガティブな人というのは、「私は不幸になりたい」と言っているのと同じだからです。本当に頭の悪い人というのは、学歴ではなく、自分の可能性を自分で狭めてしまうネガティブな人の事なのです。

そして、この世は同じ波長の人同士が引き寄せ合う仕組みになっているのです。疲れている人には、疲れている面接官や疲れた企業しか寄ってきませんよ。

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木山智義のプロフィール

株式会社ハイストリート

 

筑波大学大学院 生命環境科学研究科 博士前期課程修了
株式会社ハイストリート 代表取締役
東京のIT企業にて年間300人以上の方と面接を行っており、会社を経営しながら、採用コンサルタント、統計アナリストとして活動しております。

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