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コミュニケーション力を高める会話のテクニック

羊のぬいぐるみ

会話には必要なプロセスがある

以前面接の際に、会ってすぐの段階で「木山社長にとって経営とは一体何ですか?」という質問をされて一瞬戸惑ってしまった事があります。まだお互いの事を何も知らず、どういう回答を求めているのかが分からなかったからです。ちなみにいきなりこういう質問をしてしまう人はコミュニケーションが下手な人です。

私は年間で何百人と面接を行いますし、更に取引先の方ともよく会いますが、円滑なコミュニケーションを取るために必要なのは「会話のプロセス」です。実はフリートークというのは全然フリーではなく、会話にはちゃんとしたルールがあるのです。今回はそのテクニックを紹介したいと思います。

失敗しない6つの会話のプロセス

実は私がよく使う「失敗しない会話のプロセス」というのがあります。距離を縮めるためにはまず「共通点」を見つける事が大事です。冒頭に話した人がなぜ私を困らせてしまうのかというと、お互いの共通点が分からない段階で、答えの無いオープンな質問をしてしまっているからです。

【失敗しない会話のプロセス】
①挨拶をしながら自分から自己紹介(これは定型)
②天気・ネットニュース等、他愛のない話
③クローズドクエスチョン(2択、イエスかノーかで答えられる質問)
④共通点を見つける

➄オープンクエスチョン(答えが無い自由な質問)
⑥フリートーク

まずは自分から自己紹介

流れとしては、まずは軽く自己紹介をしますが、これは毎回同じなので定型で大丈夫です。この時に気を付ける事は、自分の名前を例を挙げて憶えてもらう事と、今何をしているのかを自分から先に伝える事です。

【自己紹介の例】
はじめまして、木山智義と申します。木山という苗字は普通の木に山で簡単過ぎて珍しいので、よく木ノ下さんや木村さんに間違われます(笑)。私は今ハイストリートというITの会社を経営しています。前職の人事経験を活かし、色々なところで就活セミナーをやったり、学生の相談に乗ったり、大学のキャリアセンターのような活動もしています。

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クローズドクエスチョンで共通点を見つける

自己紹介の後に、他愛もない天気・季節・ネットニュース等の話題を話します。それと同時にクローズドクエスチョンをしても構いません。「クローズドクエスチョン」というのは、2択で必ず答えがある質問なので、そこからお互いの共通点や相手の趣味嗜好が分かるはずです。

【クローズドクエスチョンの例】
「外は雨降ってましたか?」
「駅からここの場所すぐに分かりましたか?」
「事故で電車遅延してましたけど大丈夫でしたか?」
「いい感じに日焼けしてますね、どこか行ってきたんですか?」
「すごくスリムですね、普段何かしてるんですか?」
「そのイントネーション、もしかして関西の方ですか?」
「そのミッキーのシャツ可愛いですね、ディズニー好きなんですか?」
「すごくオシャレですね、〇〇系ファッション好きなんですか?」
「待ち受け画面可愛いですね、ネコ好きなんですか?」
「背が高いですね、何かスポーツでもやってるんですか?」

この様な2択の質問なら相手も回答に困らないので必ず会話が成り立ちます。大事なのはとにかく相手を褒める事です。そうすれば、もし共通点が見つからなかったとしても、必ず相手との距離が縮まります。相手を褒める事は最高のコミュニケーションツールなのです。もうこれさえ出来れば誰とでも仲良くなれると言ってもいいくらいです。

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オープンクエスチョン+フリートーク

ある程度の共通点・趣味嗜好が見えてきたら、そこからオープンクエスチョンに移行します。「オープンクエスチョン」とは、選択肢が多くて答えの無い自由な質問です。初対面でいきなり「最近どう?」「趣味は何ですか?」なんて聞いてはいけません。クローズドクエスチョンで相手が「旅行が好き」というキーワードを確認してから、「普段どんなところに行くんですか?」という形で会話を広げましょう。ここで大事なのは相手の好きな事を喋らせてあげる事です。内容が分からない場合は、「お勧めは何ですか?」と掘り下げましょう。

【オープンクエスチョンの例】
ディズニー好き→「どのキャラクター、どのアトラクションが好きですか?」
サッカー好き →「どのチーム、どの選手が好きですか?」
買い物が好き →「いつもどこに買い物に行くんですか?」
旅行が好き  →「普段どんな所に行くんですか?お勧めはどこですか?」
映画が好き  →「普段何を観るんですか?お勧めは何ですか?」

仲良くなるコツは嫌いな共通点を見つける事

オープンクエスチョンが出来ていれば、後は自然とフリートークに繋がります。仲良くなるコツは、まずは相手を褒める事です。そして最強のコツは「嫌いな共通点」を見つける事です。

実は人は好きなものが共通しているより、嫌いなものが共通していた方が早く距離が縮まるのです。「アベンジャーズ」という映画がありますが、普段仲の悪いヒーロー達でも、人類共通の敵が現れると急に手を組んで仲間になるのです。悟空とベジータも時には急に手を組んだりするでしょう。特に女性は好き嫌いがはっきりしているので、好きな事よりも嫌いな事に共感してあげる方が断然喜ぶのです。

そしてもう一つのコツとして、聞かれた質問は出来るだけそのまま返す事です。相手からの質問は会話を広げるチャンスなのです。聞かれた質問をそのまま返してあげれば、必ずそれについて話してくれるので、会話が続きやすいのです。

A「Bさん、サッカーはよく観ます?」
B「いや~、あんまり観ないんですよね」✖
B「あまり観ないんですけど、Aさんはよく観るんですか?」〇

コミュニケーションが下手な人は、会話には必ずオチが必要だと思っている人が多いのです。実はフリートークというのはちゃんとした事前の順序やルールがあり、本当はフリーではないのです。私も以前はコミュニケーションが下手でしたが、自分の事は考えず、まず「相手を褒める事」を意識して会話をすると上手くいきますよ。
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木山智義のプロフィール

株式会社ハイストリート

 

筑波大学大学院 生命環境科学研究科 博士前期課程修了
株式会社ハイストリート 代表取締役
東京のIT企業にて年間300人以上の方と面接を行っており、会社を経営しながら、採用コンサルタント、統計アナリストとして活動しております。

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