事務職より事務系を志望する事で視野が広がる
事務職志望が多い理由
合同企業説明会に参加した事のある方は多いと思いますが、大規模なイベントとなると、どの企業を回ればいいか迷った経験はありませんか?ちなみに私が学生の時は、とにかくブースが豪華で一番広告の大きい企業を選んでいました。それは、採用にお金をかけている企業が一番安定感があり入社後も充実していると当時思っていたからです(笑)。結局のところ企業説明会というのは、世の中の仕組みや業務の事などが分からない人が集まる場所です。見た目を豪華にするのは簡単ですから。だからどうしても最初はイメージや企業規模で選んでしまうのです。
先日行われた女性限定の転職イベントのアンケート結果では、ほぼ100%の方が事務職を希望していました。ただ中途だけでなく、新卒もとにかく事務職志望の方が本当に多いのです。確かに事務職の仕事はたくさんありますが、事務職は30歳を過ぎると正社員雇用は殆どなくなってしまいます。しかも似たようなスキルを持った方が多いため、事務職だけだと転職もなかなか難しいのです。
なのになぜこんなに多くの方が事務職を希望するのでしょうか?実はこれは仕事の「広がり」を知らないだけなのです。業務経験のない人(少ない人)は、仕事と言えばなんとなく事務しか思い浮かばない為、結果的に事務職志望に偏ってしまうのです。しかも事務職はなぜか楽なイメージがあるため、そういう人は志望動機がとても薄っぺらい内容になりがちなのですぐに分かります。と言っても事務職を否定している訳ではありません。事務職を志望している人は、事務職ではなく「事務系」で仕事を探すと選べる仕事の幅がぐっと広がるのです。就活の理想は複数の内定の中から自分の行きたい企業を選ぶ事です。自由とはより多くの選択肢を持つ事なのです。
事務職ではなく事務系の仕事とは
事務系志望の人が出来る仕事とは業種によっても違いますが、どんな業界にも事務系の職種は必ずあります。例えば介護業界です。介護福祉と聞くと現場の肉体労働というイメージがあるかもしれませんが、現場の仕事を何年か続けると、介護福祉からケアマネージャーにキャリアアップします。ケアマネージャーは直接介護ではなく、介護保険制度に基づいて、ケアプランを作成していくことが仕事となります。要は現場からバックヤードの仕事になり、事務系の仕事になるのです。そして高齢化により介護業界は今後も大きく成長していくでしょう。
建設業界では、施工管理という仕事があります。「施工管理募集!」と書いてあると現場監督だと思う方が多いようですが、施工管理という仕事は、工程管理・安全管理・品質管理などを現場と連携して行う7割型事務系の仕事なのです。勿論現場に行く事もありますが、むしろデスクワークだけでは物足りなさを感じる人にはお勧めです。
IT業界では、OA事務という仕事があります。OA事務とは、Word・Excelの一般事務から始まり、自然とITの専門スキルも身に付くので、そこからエンジニアやWEBデザイナーなどへのキャリアアップも可能です。IT業界に興味はあるけどなんとなく高いハードルを感じている方は、OA事務から始めるのがお勧めです。
そしてITエンジニアも最初から高いスキルが必要な業務ばかりではありません。例えばサポートエンジニアが行うシステムの保守運用という業務は、コンピュータが正常に稼働しているかどうかを確認し、その結果をエクセルにまとめて報告する事です。プログラミングや専門スキルは必要ありません。まずはワードエクセルが出来れば十分です。
このように事務職ではなく「事務系」に視野を広げれば、自分に出来る事や今後の可能性も広がります。世の中の需要や価値が見えてくると、仕事に対するやる気や「働く動機」というものが見えてくるのです。「働く動機」というのは、自分から企業研究をしない限り、企業が植え付けてくれるものではありません。「働く動機」が無いままだと、どんなに良い条件であろうと仕事に物足りなさを感じてしまいますよ。
AIの登場により単純な作業は自動化され、今後様々な仕事が無くなると言われている中、これからも活躍出来る仕事というのは「新しい価値を創造出来る仕事」です。だからこそ仕事に広がりを持たせ、視野を拡大させていく必要があるのです。
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