人物重視や人柄採用を行う理由とその対策方法
人柄採用が行われる理由とは
就活ではよく「人柄採用・人物重視」という表記がありますが、「人柄で採用されるのは納得がいかない」、「人柄よりも能力で評価して欲しい」と思う人も少なくないでしょう。しかし、「人柄採用と言われても対策の仕方が分からない」というのが本音ではないでしょうか。「人柄採用」の場ではどんな人柄が好まれるのでしょうか。
人柄採用と対照的な言葉が「能力・経験重視」です。つまり人柄採用とは「スキルや経験よりもあなたのキャラクターを見ますよ」というメッセージが込められています。ただ中途採用と違い、新卒の場合は就業経験が無い為、実は殆どが「人柄重視」なのです。
人柄採用を行う理由は、仕事に必要な知識や技術なんてものは研修をすれば誰でも身に付きますが、「人柄」というのはもはや研修ではどうにもならないからです。新卒や若手ほど「人柄」を重視されますよ。
確かに「人柄ではなくちゃんと能力を見て欲しい」という意見も一理あると思います。ただもし仮に、「この数学のテストで80点以上採れた人はどんな人であろうと全員内定です。」となった場合、それで皆納得出来るでしょうか。それで実際に仕事が捗るでしょうか。
仕事の結果は能力よりも人柄に左右される
どんなに能力があっても、「人柄採用なんてバカらしい、次元が低い、能力さえあればいい」と考えている人は、おそらくどこにも決まらないでしょう。人柄採用に納得出来ない人というのは、「答えのある問題は解けても、答えの無い問題は解けません」と言っているのと同じです。実は仕事において人柄というのは能力よりも大事なのです。
仕事の結果=熱意×能力×考え方(京セラ 稲盛和夫)
人生の方程式は足し算ではなく掛け算になっています。熱意と能力はそれぞれ1点から100点の間にありますが、考え方はマイナス100点からプラス100点の間にあります。怒りや妬みといった否定的でネガティブな考え方を持つと全てがマイナスとなり、ポジティブで明るく前向きの考え方だと結果はプラスになります。
熱意も能力もあればあるだけプラスになりますが、考え方にはマイナスからプラスまである事がポイントです。物事を素直に見る事が出来ずに考え方が少しでもマイナスになれば、どんなに熱意や能力があっても人生の結果は大きなマイナスとなってしまいます。素晴らしい人生を送るためには、ポジティブで柔軟な考え方を持つ事が必須条件なのです。この中で1番重要な「考え方」というのは、その人の「人柄」に表れるのです。
だからどんなに見た目が良くてもどんなに勉強が出来ても、考え方(人柄)がマイナスな人というのは就活で相手にされないのです。「人柄採用」というのは、どの様な考え方を持っているかを見ているのです。
■人柄採用で好まれる人柄に関しては下記の記事も参考にしてみて下さい。
・グループディスカッションの目的と対策ポイント
・ビジネスにおける成功とは協力者を増やす事
・魅力的な人になる条件とは
・面接でよく聞かれる質問まとめとその対策方法
・誰でもポジティブ思考になる実験方法
面接で失敗する人の特徴
基本的にどの会社も、ポジティブでどんな事にも積極的に取り組む人材が欲しいのです。ちなみに人柄の重要さが分かっていない人にありがちなのが、面接で自分のやりたい事やただの願望を熱く語ってしまうタイプです。そんな人は当然不合格です。
面接とは自分の願望を語る場ではなく、企業の求める回答を述べる場です。未経験ならイメージとのギャップがあって当たり前です。やりたい事とのギャップがあったとしても、仕事は仕事として割り切ってやれるかどうかが重要なのです。反骨精神のある人や面白い人をキャラ重視で採用するのは、よほどのベンチャーかスタートアップの会社ぐらいでしょう。
人柄に拘るもう1つの理由
「人柄」に拘るもう1つの理由としては、そもそも面接官はその人が優秀かどうかを見ているのではなく、自社に合う人材かどうかを見ているのです。
「あなたは能力があって優秀だから内定を出します」ではなく、「あなたは弊社に必要な人材だから内定を出します」の方がお互いに納得感のある就職が出来るのです。でないと優秀なら誰でもいいという事になってしまうからです。内定を貰った理由が分からないから内定承諾にも迷いが生じてしまうのです。だから大手中小に限らず内定辞退が生じるのです。
会社によって選考方法は様々ですが、面接の回数が多い会社は、ほぼ間違いなく能力よりも人柄を重視するタイプです。なぜかというと、知識や技術等の「能力」は筆記テストと簡単な面接で大体分かりますが、「人柄」というのは一度面接した程度では分かりにくいからです。
これはいくら経験を積んだ面接官でも、一度の面接で相手の内面を知る事は実はかなり難しいのです。普段いくら消極的な人でも、面接の時だけは違う自分を限定的に演じる事も出来るからです。そしてマニュアル通りの回答、緊張から来るぎこちなさもあり、普通の面接では何も本当の事が出て来ないのです。だからフランクな形での面接やグループディスカッションなどを行い、様々な角度から評価・分析を行う必要があるのです。
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