文系の人こそエンジニアになれ
最初の2か月で理系との差は埋まる
私は年間300人以上の方と面接を行いますが、1番多い質問が、「私は文系なんですけどIT業界でも大丈夫でしょうか?」という質問です。
勿論、「全く問題ありませんよ」と返答しますが、おそらく文系の方はIT業界やエンジニア職に対して、見えないハードルを感じているのではないでしょうか。
確かにプログラマーに関しては、理系出身者の方が最初はアドヴァンテージがあります。それは、授業や研修室でプログラミングや専門ソフトを使っていたからです。しかし、私の経験上、社員研修の2か月目くらいでその差はほぼ埋まってしまいます。
私は毎年たくさんのエンジニアを採用し育成していますが、文系の方が殆どです。ちなみに、学生時代からプログラミングが書けた人は、全体の1割程度です。
企業は選考の際、応募者の学部はあまり気にしていません。純粋にその人の質を見ています。「自分は文系だから」という理由で、受ける業種や職種を限定する必要はありません。
中には、自分の学校のネームバリューで受ける企業を限定してしまう人もいますが、それこそ「負け組」の発想です。本当に頭の悪い人というのは、学歴などではなく、自分の可能性を自分で狭めてしまう人なのです。頭のいい人というのは、常にポジティブで、自分なら必ず出来ると信じている人なのです。
エンジニアは学歴は関係ない
私は文系の人こそ、IT業界やエンジニアとして活躍するべきだと思っています。
それは、技術だけあっても上に行くことは出来ないからです。技術以外にも、工程管理や人を管理する能力、そしてプレゼン能力やコミュニケーション力がないと一流のエンジニアにはなれません。
知識や技術は入社してから研修でいくらでも仕込めますが、コミュニケーション力は後から育てるのが難しく、文系の人の方が最初から高い場合が多いのです。
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自分で自分のキャリアをデザイン出来るのもエンジニアの魅力です。
営業職の場合、モノを売らなければならないので、景気に左右されやすいのです。しかし、エンジニアのような専門職の場合、技術を売る仕事ですので不況にも強く、今まで培ってきた技術や経験が、自分の実力としてどんどん蓄積されていくのです。
そしてエンジニアは専門職ですので、仕事に困る事はまずありません。エンジニアはどこにでも通用する「汎用的な技術」が身に付きます。どの現場でも使う技術やツールというのは殆ど変わらないからです。
ある程度技術が身に付くと、もう恐ろしいくらい転職が簡単です。分かりやすく言うと、吉野家で5年間アルバイトをしている人が、違う店舗の吉野家の面接を受けるようなものです。人間的によほど問題がなければ即採用でしょう。
言ってしまえば、「今までぱっとしてこなかった人」もエンジニアになるべきです。エンジニアの価値は、「知識・技術・経験」です。学歴は関係ありません。ホリエモンだって実質高卒ですし、ビルゲイツも高卒です。
ここ最近のIT業界では、むしろ高学歴の社長さんの方が少ないくらいです。しかし、昔からある大手企業では、部長以上のポジションは未だに学歴を重要視しています。
一番重要なのは、出身校なんかではなく、そこを出た後にどんな結果を出したかという事です。エンジニアの世界では、学歴よりも「何が出来るのか」これが全てです。知識・技術・経験があれば、どんどん出世出来ますし起業・独立も容易です。
ネットワークエンジニアは未経験の方にお勧め
とは言え「むしろパソコンは苦手です」という方もいるでしょう。
しかし、いくら苦手でもタイピングくらいは出来るでしょう?マウスを使ってExcelを触った事くらいはあるでしょう?それが出来れば大丈夫です。新卒ならちゃんと研修で全て身に付きますし、中途でもExcelの基礎が使えれば問題ありません。
「エンジニア=プログラミング」ではありません。
プログラマーはプログラミング言語が書けないと業務になりませんが、ネットワークエンジニアとしての業務は、最初は保守運用から始まります。
保守運用とは、ネットワークやサーバーの稼働状態を監視したり、その日のレポートをExcelにまとめたり、何かあれば電話で報告をするという仕事です。エンジニアだからと言って、いきなり高度なスキルを必要とする訳ではないのです。
保守運用の仕事に慣れてくると、少しずつ専門的なソフトやツール等を使って業務を進めていきます。プログラマーよりも人との関わりが多い仕事ですので、コミュニケーション力に長けている方や、どうしてもプログラミングに苦手意識のある方は、ネットワークエンジニアの方がお勧めかもしれません。
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